イケメンヤンキーに愛されて

「さぁ、そろそろいいかしら？亜弓ちゃん、荷物持ってね」

しばらくして、さすがに長すぎると感じたのか、担当の女性に引き離された。

「玄関までお見送りしてくれる？」

担当さんがこう言ったので玄関までついていった。
玄関のドアをあけたとき、亜弓ちゃんが振り返った。

そして、大きく手を振って笑顔を見せた。

「皆、バイバイ！！ありがとう！」

ドアがだんだんと閉まってくる。
亜弓ちゃんの姿が少しずつ見えなくなってきた。

「亜弓ちゃぁん！！！やだぁ！！！ばいば、い・・・」

あたしの最後の言葉は亜弓ちゃんに届いたかわからない。
でも、ドアが閉まる最後の瞬間、目があったような気がした。