イケメンヤンキーに愛されて

「あのねぇ、姫もね、おうち帰りたいなぁ~」

純真無垢な瞳で見つめられ、すごく気まずかった。
あたしに言われても、どうしようもないのに。

「だからね、姫がいい子にしてたら帰れるよねっ!」
「そ、うだね・・」

なんとも言えなかった。
こんなに小さい子なのだから、自分が悪くてここに来ることはないだろう。
そうなると、原因は親にあると思われる。

姫ちゃんの思いは、痛いように伝わってくる。
せめて、あたしが帰るまでは精一杯かわいがろう、と決めた。

「じゃあ、姫ちゃん!あたしと遊んでくれる?」
「うんっ!!遊ぶ遊ぶーーー!!」

気持ちを切り替えようと、明るく笑うと、姫ちゃんも笑ってくれた。

よかった・・・。
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