イケメンヤンキーに愛されて

「行きなって」

一度断ってもあきらめない２人はなおも、あたしに部屋に行くことを進めてきた。

「無理」
「行かないと変わらないんだよ」
「でも、ちょっと」
「行った方がいいって」
「いや・・・」

押し問答を十分くらい続けたときだっただろうか。
娯楽室に翔君が戻ってきた。

そして、あたしのところにまっすぐ歩いてきた。
あたしの前で足を止めると、口を開いた。

「愛結、ちょっと、いいか？」
「う、うん」

まさか、向こうから呼び出されるなんて考えてもいなかったため、かなりビックリしてしまった。
あたしの返事を聞くなり歩きだした翔君に、小走りで追いつき、そのままついて言った。