イケメンヤンキーに愛されて
自分の部屋に逃げ込もうとしたとき、後ろから誰かに名前を呼ばれた。
「愛結ちゃん!」
振り向くと、東さんがいた。
「今から面接、いい?」
「はい」
そのまま面接になった。
いつもの部屋に入ると、東さんはバックからノートを取り出した。
「えーっと、いよいよ今日ね。帰る日。どうかしら?」
「どうっていうか、いざ帰るとなったら離れがたいです・・・」
自分の正直な気持ちを伝えたが、今さらどうしようもないことだ。
「今日の4時にご両親が迎えに来るからね。くれぐれも他の子に帰ることを言わないのよ?」
「はい。ちゃんとわかってます」
わかってる。
だから辛いのだ。
自分の気持ちを正直に、翔君に伝えられない。
いっそ翔君に出会わなければよかったのに。
「じゃあ、面接終わり!今日は、愛結ちゃんに大切な仕事があるからね」
「え・・・?」
不思議に思ったが、東さんは教えてくれなかった。