イケメンヤンキーに愛されて

そして、先生は今日の連絡事項を話し終わると、教室を出ていった。

「愛結、1時間目、理科だよ!移動移動~」

萌花がすぐさま振り返って、時間割りを教えてくれた。
その前に・・・。

「萌花、ここら辺の中学で、中山翔って男の子知らない?」

SNSで他校に友達がいる萌花に、一応聞いてみた。
萌花なら知っていると信じて。

「ん~、翔ね。いや、知らないなぁ~」

残念ながら、萌花はあっさりと頭を振った。
かと思うと、すごい勢いであたしの肩をつかんだ。

「愛結っ!?好きな人でもできたのっ?」
「え、いや、あはは・・・」

あたしは苦笑いして濁したが、萌花は一人で納得したようだった。
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