イケメンヤンキーに愛されて
「し、翔君っ・・・」
近付いて、声をかけるとケータイを見ていた翔君は顔を上げた。
「お、ひさしぶり」
「あ、うん・・・」
「・・・・・・」
久しぶりだからかなんだか気まずい。
沈黙の中、不意に翔君が話しかけてきた。
「映画、見ねぇ?今から時間、あるなら」
「あ、うん!いいよ!!」
駅前のショッピングモールの中に映画館がある。
きっとそこで見るのだろう。
「じゃ、いこーぜ」
あたしは翔君の一歩後ろをついていくような形で、モールに向かって歩き出した。