イケメンヤンキーに愛されて
「いえ、気にしないでください。ちょっと気分が悪くって・・・」
萌花は、なぜかこう返事した。
平城が黒板の方を向くのを確認して、再び萌花に問う。
「萌花、なんで?」
「ストレス発散に殴られたの。それで、校長とかにチクったら高校への内申に、ひどいこと書いてやるって・・・」
そうだったのか・・・
平城は学年主任だから、ひどいことを書くと言われて怯えるのも理解できる。
どうやら、殴っているのは服で見えない、腹らしい。
「むかつく・・・」
ボソッとつぶやいて、あたしは立ち上がった。