三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「いいですよ」
そう言うと先生は安心したような顔をした。
「じゃあ、宜しく頼むな。一応、地図渡しとくから?」
「あ、いえ、表札見ながら探すんで大丈夫です」
「そっか。確かに人の個人情報渡すのも良い事じゃないしな。じゃあ、さようなら。気をつけてな」
「はい、さようなら」
先生に礼をしてから職員室を出る。
職員室を出ると溜息を深くついた。
幸の家が俺の家の近くだったなんて。
早く行かなくては。
こうして俺は早くも、幸に会うチャンスを掴んだ。