三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「ここだ」
地図を見ながら歩いて約五分で、あたし達の泊まる宿に着いた。
本当に五分くらいで着いちゃった。
今時の地図って凄いなぁ。
そう思うものの、凄い量の汗が流れる。
お母さんも、
「お化粧直さなきゃ」
とか言ってるし。
あたしは宿の周りも見ずに中に入った。
「うぉぉ~、涼しい~」
宿の中はクーラーが効いていて、ひんやりしていた。
「メンソーレ」
立ち尽くして涼んでいると、綺麗な女の人が出てきて言った。
「メンソーレ?」
何か聞いた事ある言葉だけど、意味は分かんない。
「いらっしゃいませ」
すると、どこからか、そんな言葉が聞こえた。
辺りを見回していると、女の人と同じところから、同い年くらいの男の子が出てきた。
これまた美丈夫。
「いらっしゃいませって意味」
すると、また口を開いて言った。