三日恋〜晴と雪の恋物語〜
自分の事をあたしに話せなかったこと?
あたしの手を叩いたこと?
分からない。
君が、分からない。
「客の事叩くとか、俺、店員失格だな」
「晴斗……」
そんな風に笑わないで。
自分を笑う様に笑わないで。
辛そうだよ?
苦しそうだよ?
けど、晴斗にそんな顔させたのは、このあたし。
「そろそろ戻ろうぜ。陽が落ちるのは遅いけど、落ち始めるとあっという間だからな」
晴斗はあたしの頭に手を乗せ、ポンポンとした。
「ごめんな」
そのごめんは、いったい……。
分からないよ。