三日恋〜晴と雪の恋物語〜
すると、空き地のような所を見つけた。
「やったぁ!」
あたしは走って空き地に入る。
そこで、リフティングや、アウトサイドの練習をした。
リフティングはいつまでだって出来るけど、アウトサイドキックは正確さも威力もあんまりないから、こうして練習しなきゃ出来るようにならないんだ。
しばらくして、リフティングをして遊んでいた。
リフティングが二百を越した辺りで、
「おい」
と、声をかけられた。
あたしはびっくりしてボールを落とす……訳もなく、ボールを声の方へ蹴った。
ボールは真っ直ぐその人の方へいく。
そしてバチン!と音を立て、地面に落ちた。
「君!ハンドだよ!」
宿にいた男の子は、右手を前に突き出した姿勢のまま立っている。