三日恋〜晴と雪の恋物語〜
だって弟はいないんだ。
この世にいないんだ。
一緒にサッカーをする事も、真似ばっかするアイツの頭に手を置くことも、笑い合うこともないんだ。
俺は雪を恨んだ。
運転手も恨んだ。
けど、雪さえ積もっていなければと思ったんだ。
あれは『天災』だったのかもしれない。
なら、雪がない所へ行こう。
俺はバカで、単純で、それが一番良い方法だと信じて疑わなかった。
それで、雪とは無縁の場、沖縄に来たんだ。