三日恋〜晴と雪の恋物語〜

「弟は、のぞみは、あんなんで死んでいいような奴じゃなかったんだ…!」


暫く黙っていた晴斗はそう言った。


あたしは晴斗の背中に手を添える。


冷たい。


冷たい晴斗の背中。


なんだか怖くなった。


「のぞみ…いい名前だね。どういう字を書くの?」


何を言っていいか分からなくて、そう尋ねた。


「希望の望に、海」


ぼそりと答える晴斗。


「それで望海君か。凄く良い名前だね」
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