三日恋〜晴と雪の恋物語〜
中学一年生の、幼すぎるキスは、たった一瞬で、けど永遠にも思えて、幸せだった。
唇を離した後は恥ずかしくて、握った手を離そうとした。
けど、晴斗がそうさせなくて、ぎゅっと抱き締められる。
「は、晴斗…」
「幸…」
「っ…!」
初めて呼ばれた名前は、あたしの願望かもしれないけど、愛おしく聞こえた。
「ありがとう」
その言葉を今日だけで何度聞いただろう。
「あたしは何もしてない。晴斗が自分の力で乗り越えたんでしょ?」