三日恋〜晴と雪の恋物語〜
あたしはやっとの思いで答える。
「本当に?」
「うん…。今思い出すと恥ずかしいけど、は、初めてが晴斗で良かったって思うくらい、い、嫌じゃなかった…」
あたしも、最後の方が言葉にならないくらい小さな声になってしまう。
「お、俺も、嫌じゃなかった…初めてが幸で良かった…」
お互い少し黙ったから、ぷっと吹き出す。
「晴斗も初めてなんじゃん!」
「お、お前こそ!」
「てゆーか早くシャツ着なよ!風引くよ!」
もうすっかり乾いたシャツを拾い上げ晴斗に渡す。
「おう」
そう言いながら晴斗は袖に腕を通した。