三日恋〜晴と雪の恋物語〜

「うん」


あたしはその紙を両手で受け取る。


「家に着いたらすぐに手紙書くから」


「おう」


「…」


その後は、何を言えばいいか分からなくて…。


「幸!行くわよ〜」


お母さんの声がした。


「あ、うん!」


返事をして晴斗に向き直る。


「また、ね」


「おう。また」


晴斗に背を向けてお父さんとお母さんの方に歩き出す。


「わっ!」


すると、不意に後ろから晴斗に腕を掴まれた。


危うく転びそうになる。
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