三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「沖縄のご飯、楽しみだな!」
あたしがそう言うと、晴斗は笑ってくれた。
「只今戻りました~」
晴斗はあの綺麗な女の人に声をかける。
「けーたんなー」
女の人の言葉にあたしが首を傾げると、
「お帰りって意味」
すかさず晴斗が教えてくれた。
「ほうほう」
「あら、お帰りなさい幸。ごめんなさいね?連れて帰ってきてくれたの?」
ちょうど入り口に来たお母さんが、晴斗に目を向けた。
「ゆ、き?」
その時、晴斗が小さく呟く声が聞こえた。
「ゆきって、あたしのこと。幸美で、幸」
あたしがそう言うと、
「え?うん。あぁ、そっか」
と、意味不明な言葉を言った。
「晴斗君、大丈夫?」
お母さんまで心配そうな顔をする。