三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「起立〜」
先生の声と、ガタガタと椅子を引く音にはっとする。
「じゃあ今日は出席番号一番の青山に号令をかけてもらおうかな!」
はい?
不思議そうな顔をしていると、
「さようなら、だけでいいから。元気良くな」
と小声で言われた。
あ、帰りの挨拶な。
「さようなら」
大きい声を心がけて言った。
「さようなら〜」
皆もそう口にする。
だいたいの奴はその後近くの席の人と話していた。
けど俺は幸を…
「青山〜ちょっといいか?」