三日恋〜晴と雪の恋物語〜
「あぁ、はい。大丈夫です。失礼します」
晴斗は一気にそう言うと、店の奥に戻ってしまった。
「大丈夫かなぁ?」
あたしとお母さんは、顔を見合わせるのだった。
その後は晩ご飯だった。
「美味しい!」
ゴーヤチャンプルとかいうのを食べたあたしは声を上げた。
「幸美ちゃん食べれるのね~。で~じ苦いでしょ~」
「???」
あの綺麗な女の人、加藤由美子さんはあたしに声をかけた。
けど、言葉の意味が分かんない!
「で~じはすごいって意味。苦いのに食べれるんだなって」
料理を運んでいる晴斗が教えてくれた。
あの後晴斗は普通に仕事してるし、大丈夫っぽい。
あの時は何だったんだろう。
お母さんが美人すぎてびっくりしたとか?
ないか……。
由美子さん見慣れてるもんね……。
由美子さんはここの宿の奥さん。
旦那さんが料理を作っているから、接客とかは由美子さんがやっているらしい。
「いっぺー食べるさ~」
いっぱい食べてねって事だと思ったから、あたしは
「はい!」
と、返事をした。