カルネージ!【完】
……これに問題があるのかもしれない。
何かいわくつきの恐怖商品か、びっくり箱のどちらかだろう。
もうすぐ年末だし、大掃除の最中に阿久津の家から出てきた大量のがらくた、という線も消せない。
「辻野、なんか失礼なこと考えてる?」
「いえ、そっ、そんな、滅相も……!」
「迷惑ならそう言えば?」
「違うよ! そ、そうは思ってないって……!」
「ふーん」
「……開けてみてもいい?」
「……勝手にすれば?」
う、うわー。いいのかな。開けちゃって。もらっちゃって。なんか緊張する。
紙袋から取り出したプレゼントの紐をほどき、恐る恐るその中身に触れた。
柔らかでふわふわな感触を指に感じ、それを掴んで一気に取り出す。
「え、……これ……」
見覚えがあった。
茶色い体に丸い耳、待ち合わせの時に適当に話題にあげたくまのぬいぐるみだった。