そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
・・・会議の時間になり、会議室の中には沢山の人。

私は後ろの方で、彬のプレゼンを資料を片手に見守った。

・・・凄い。

それが一番思った事だった。

頼まれて集めた資料をこんなにもわかりやすくまとめている彬。

誰もが納得できるその内容に、感動さえ覚える。


・・・こんな事が、私にもできるだろうか?

同じ企画部にいる私だが、半人前にもなっていない。

こんなすごいプレゼンが出来るまでになるのは相当の努力がいる。

くじけそうだけど、先輩たちを見てしっかり覚えていこう。

そして一人前に、彬のように、プレゼンが出来るように頑張ろう。


…無事にプレゼンは終わり、彬の企画は通った。

明日から本格的に各部署と共にその企画がスタートするらしい。


「澤田さんおめでとうございます」

「いや、これくらい」

まるで当たり前のような態度の彬。

でも私は本当に凄いと思うし感動する。


「そんな謙遜しないでください。私、澤田さんみたいに、

カッコいいプレゼンできるようにもっともっと頑張ります」


「フッ・・・そうなれるようにサポートするよ。

大体オレだって、矢沢が手伝ってくれたからこのプレゼン出来たしな」

「・・・ぇ」
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