そっと、もっと、ぎゅっと～私に限り無い愛を～
誠は私に顔を近づけ問いかける。

・・・その距離、わずか、数センチ。

心臓は驚きのあまり、凄い速さで脈打ち、

それでも体は硬直している。

・・・そのイケメンな顔で、そんなに迫らないで。

「…で？どうなんです？」


再度問いかけられ、ほんの少し下がった私は一呼吸。


「…苛められてると言う程ではありません。

・・・ところで、何でそんなこと聞くんですか？」

やっとの思いでそれを口にした。

…些細な出来事。それを知っているのは、私と・・・修だけだ。

・・・まさか？！


私はパッと修の方に向いた。

修は何食わぬ顔で私から視線を外すと、仕事を始める。

…どうやら修が言ったんだということはわかった。



「困りましたね、この部署に配属される女子社員は、

何かと苛められて、辞めてしまうケースが多いんです。

だからずっとこの４人で仕事をしてるんですよ・・・

女子社員もきめ細かで私たちが行き届かない所まで仕事をしてくれる

いい戦力なんですけど・・・」


そう言って、誠は頭を抱えている。
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