そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
その日を境に、企画部の皆は、私を心から受け入れてくれた気がした。

同じオフィスで働く先輩たちと仲良く仕事がやっていけるなら、

私はそれだけで毎日がハッピーになる。


…半人前でも、一生懸命仕事をして、

ミスしては怒られても、しっかりフォローしてくれる先輩たち。


・・・嫌がらせは、止むことはないけれど。


仕事は順調に進んでいた。


そんな中、仕事帰りに、遅れた私の歓迎会をやってくれた。

そんな事も嬉しくて、つい、お酒を飲み過ぎた。


「あ~あ~、飲み過ぎだ、矢沢」

千鳥足の私を支える彬。

「オレ、これから、別件で行かなきゃいけない所があるから、

矢沢さん送っていけませんよ」

そう言って困っている航希。


「私も、ちょっと会社に戻らなきゃいけなくなってしまいまして」

誠も困り顔で私を見ている。


「何言ってるんですか~、私は大丈夫ですよ~」

なんて言ってる始末。


「…どこがだよ」

彬は呆れ顔。
< 18 / 114 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop