そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
「飯は?」

お風呂から上がってきた修が問いかける。

私はいらないと首を振る。

修は溜息をつきながらキッチンに入っていった。

…数分後。

修が手にマグカップを持って来た。


「スープだけでも飲め、落ち着くから」

「ぁりがとぅ」

「気のない返事だな」

そう言いながらも、私の横に座って、静かにテレビを見ていた。

飲み終わったコップをまたキッチンに持って行った修は、


洗い終わるなり私を歯磨きに連れて行く。

…これではまるで小さな子供のようだけど。

独りになりたくなかった。


「寝るまで傍にいてやるから」

私をベッドに入れ、布団をかけた修が言う。


「・・・ずっと、傍にいて」

涙目で訴える。

・・・流石にしばらく考えた修だったが、

私の横に入ってきた。


「…まだ、怖いか?」

「・・・すみません」


「おまじないしてやろうか?怖くなくなるおまじない」

「…是非」

少しでも気がまぎれるならとお願いしてみた。
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