そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
ドサドサドサッ!!!

大量の資料が、私のデスクに置かれた。

…まだ電話中の航希がそれを見て目を見開いている。


「…は、わかりましたそれでは、また後日」

そう言ってやっと電話を切った航希が、私のところへやってくる。


「どうしたの?そんなに大量の資料?」

「…澤田さんに仕事を頼まれまして」


「…澤田先輩、オレが矢沢さんに仕事頼んでるのに、これはないでしょう?

大体、今日来たばかりの子に、こんなに仕事押しつけてどうするんですか?」


困ってる私を助けようとしてくれる航希に、

私はちょっと感動。

・・・いい指導役が付いたなと内心ホッとする。



「バカ、そんな雑用させてたら、仕事なんて覚えないんだよ」

「でも!」

「はいはい、2人ともそれくらいにしといてください。

当の矢沢さんが困ってますよ」

「「・・・・」」

2人の言い合いを止めに入ったのは。


「すみません、挨拶が遅れまして。私、清水誠と言います。

一応、この企画部の部長をしてます。よろしくお願いしますね」


メガネをかけた、微笑むと少したれ目になるのが可愛い、

でも、凄くカッコいい誠部長。
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