そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
それを見た先輩たちは可笑しそうに私を見ている。

…しかし、その中に、無表情な人物が一人。

他の誰でもない修だった。


「この企画は、初心者向けの企画ですから大丈夫だとは思うますが、

一応、そうですね、大谷君、サポートしてあげてください」


「…はい、わかりました」

「よろしくお願いします」


・・・そして始まった新たな企画。

まずは修と二人で、小さな部屋の中で会議を始めた。


「嬉しいのは分かるけど、浮かれるのは止めろよ」

「・・・はい」


「初心者向けの企画だとか言ってたけど、

この企画、結構厄介な仕事だから覚悟しろ」

その言葉に息を呑み、企画書に目を通した。


・・・この企画は、第2企画部と、合同で行う仕事だった。

第2企画部は、うちの企画部より、人数も多く、色んな仕事を手掛けていると、

聞いていた。

大きな企画ばかりしているうちの企画部が、第2企画部の部長の提案で、

突然合同案をあげたのだ。…しかも名指しで。

第2企画部の部長は、うちの企画部を異常にライバル視し、

誠も何かと手を焼いている事は、私以外の先輩たちが知っている事だった。
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