そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
それをおかしそうに、泉さんと鈴木さんは、含み笑いをしながら見る。

「…誰だって、2人見てたら分かるわよ?大事な人を守ってますって感じで、何時も矢沢の隣に大谷さんがいて…

大久保さんが近づこうものなら、どこにいても飛んで行くし。

普段はクールな人なのに、矢沢さんの事になると、人が変わる。

見てるこっちが恥ずかしくなるくらい」

その言葉を聞いて、私の顔は、みるみる赤くなる。私自身は全く気付いていない事だっただけに、嬉しいやら、はずかしいやら。

「…あの、なんていったらいいのか」

困った顔でそう言えば。
2人で私の肩を叩く。…痛いです。

「…ま、これからは仲良くしましょう」
「はい!」

「…えらく、仲良くなったな」
「噂をすれば」

そう言うと、2人は笑いながら、自分のデスクに帰って行った。

「大谷さん」
「…あの2人なんだって?」

「仲良くしましょうって言ってくれました。大谷さん…ありがとうございます」

そう言って微笑めば、修は何のこと?と、笑顔であしらった。
…こう言うところがまた、惚れ直しちゃう。
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