そっと、もっと、ぎゅっと~私に限り無い愛を~
企画もいよいよ大詰め。
私は任された仕事をこなしながら、

第2企画部の人たちと連携しながら仕事を進めていた。

…大久保さんも、渋々ではあったが、協力してくれるようになった。

…これも、すべて修のおかげだ。
そう思わずにいられない。

「矢沢さん、頼まれていた書類で来たよ」

そう言って手渡してくれたのは、第二企画部の坂下君。

坂下君は私と、同じ年ならしく、何かと気があった。

「ありがとう、助かりました」

そう言って微笑めば、坂下君も、微笑む。

「何言ってるの、この企画のリーダーでしょ?

部下が聞くのは当たり前だし」

坂下君の言葉に、私は首を振った。


「私なんてまだまだ・・・
第2企画部の皆さんが協力してくれてるから出来るんであって、
そうじゃなきゃ、この企画から外されてたと思うよ」

そう言って苦笑いした。


「この企画が成功したら、打ち上げしようか?」

「エ、うん、そうだね。みんなで打ち上げなんて楽しそう」

「それじゃあ、約束」

そう言った坂下君は、私の手を優しく握りしめた。
私はその手を握り返した。


…もう少しですべてが終わる、それまで頑張ろう。

私はパソコンに向き直って仕事を始めた。

「…アイツ、矢沢にやけに、ボディ―タッチが多いよな」

そんな言葉が頭上から聞こえてきた。
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