SELF ~本当の自分~

まして、しっかりもののれのんが、フウカみたいにアポなしで来るなんて……。


そんなことを考えながら、玄関に行くと、
相変わらずきれいな顔つきで微笑んでるれのんがいた。


「おはよう。今日、一緒に行かない?」


朝からまぶしいデス……。

れのん一人ってことは、二人だけの話をしようってことだよね。

縦に首を振ると、急いでスクールバッグを部屋からとってきて、家をでた。


「いきなりでごめんね。びっくりした?」

隣から、れのんの優しい声が聞こえてくる。

昨日とは大違いだ。


「うん!まぁね。どうしたの?」


隣を歩いているから、お互い横顔しか見えない。私は気持ちを悟られないよう、できるだけテンション高めの声をあげた。

< 40 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop