SELF ~本当の自分~
まして、しっかりもののれのんが、フウカみたいにアポなしで来るなんて……。
そんなことを考えながら、玄関に行くと、
相変わらずきれいな顔つきで微笑んでるれのんがいた。
「おはよう。今日、一緒に行かない?」
朝からまぶしいデス……。
れのん一人ってことは、二人だけの話をしようってことだよね。
縦に首を振ると、急いでスクールバッグを部屋からとってきて、家をでた。
「いきなりでごめんね。びっくりした?」
隣から、れのんの優しい声が聞こえてくる。
昨日とは大違いだ。
「うん!まぁね。どうしたの?」
隣を歩いているから、お互い横顔しか見えない。私は気持ちを悟られないよう、できるだけテンション高めの声をあげた。