SELF ~本当の自分~


「……れのんだって、ずるいんじゃない……?」


やっと出た言葉は、れのんに負けず劣らず、小さな声だった。



「私だって、れのんのこと、よくわかんなくなったよ。親友でしょ?親友なら、教えてほしかったよ」

弱々しくても、はっきりと伝えた。



「北原先生のこと、本当はずっと好きだったんでしょ……」


?マークは語尾につけないニュアンスになってしまった。

れのんの目が一瞬見開く。

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