偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
部屋を出ると大きな溜息が自然と出て来た。

私の肩には今まで以上にお母さんと弥英子が圧し掛かる。

「お疲れのようですね。奈那子様」

「あ・・・いえ」

麻生さんが私の前に歩み寄って来た。

「色々とありまして…」

「奈那子様に悩みゴトあれば…私が伺い、社長にお伝えしますが」

「け、けっこうです」

「さようでございますか…では、今夜は遅いですし、部屋まで送りますよ」

「ありがとうございます」
麻生さんには栗原さんには感じない育ちの良さが感じられる。

大手企業の社長秘書となると違うのだろうか・・・


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