偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~

稜真side-

そう…姉貴は父さんにとって特別な存在。

姉貴に似た奈那子を介すれば、父さんとの関係も修復できるかな?
俺の考えは甘いだろうか?

俺の目の前に座って湯気の立つ麺にフーフー息を吹きかけながら食べる奈那子を見つめる。

「私…猫舌だから…ダメなんです」

「そう言えば、猫舌だったな」

奈那子が猫舌だって知ったのはハワイでのディナーだった。

同期で5年も一緒に居たのに…俺は奈那子のコトを何一つ知らなかった。

クールで無表情のオンナ。
そして俺に興味がない。


それだけだったーーー・・・


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