偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「婚姻届も提出されて、苗字も濱部さんに変わったんですね。奈那子さん」
「はい。まさか…相馬先生が産業医として来るなんて・・・」
「俺の懐事情が苦しくて…バイトをしなきゃ返済できないと言うか」
「返済?」
相馬先生って借金あるの?
「相馬先生のような御曹司の方が借金ですか?家のローンとか何かですか?」
「…俺は防衛医科大卒。本当は自衛隊の医官として9年間従事しないといけなかったんだ。でも、俺は祖父に反対されて卒業後半年で退官した。その場合はかかった学費の一括での返還義務が生じる。親に立て替えて貰ったから…親に返済しているんだ。身内だし、利子はつかないけど。早く返済したいと言うか・・・」
「そうなんですか・・・」
私は同じ階にある健康管理室のドアのカギを開けた。
「健康管理室はここです」
「ありがとう・・・」
照明を点け、暖房を入れた。
相馬先生はコートとブリーフケースをデスクに置いて上着を椅子の背もたれにかける。
ブリーフケースから取り出したのは折り畳まれた白衣。
「社員の方々は今日が健康相談の日って知ってるの?」
「はい」
「はい。まさか…相馬先生が産業医として来るなんて・・・」
「俺の懐事情が苦しくて…バイトをしなきゃ返済できないと言うか」
「返済?」
相馬先生って借金あるの?
「相馬先生のような御曹司の方が借金ですか?家のローンとか何かですか?」
「…俺は防衛医科大卒。本当は自衛隊の医官として9年間従事しないといけなかったんだ。でも、俺は祖父に反対されて卒業後半年で退官した。その場合はかかった学費の一括での返還義務が生じる。親に立て替えて貰ったから…親に返済しているんだ。身内だし、利子はつかないけど。早く返済したいと言うか・・・」
「そうなんですか・・・」
私は同じ階にある健康管理室のドアのカギを開けた。
「健康管理室はここです」
「ありがとう・・・」
照明を点け、暖房を入れた。
相馬先生はコートとブリーフケースをデスクに置いて上着を椅子の背もたれにかける。
ブリーフケースから取り出したのは折り畳まれた白衣。
「社員の方々は今日が健康相談の日って知ってるの?」
「はい」