偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~
「失礼します」

俺は健康管理室のドアを開けた。

椅子に座る白衣の産業医は柚希さん!!?

「柚希さんが産業医?」

「今年一臂から産業医になりました。相馬柚希です」
白々しい自己紹介する柚希さん。

「営業部の濱部稜真です」
俺も白々しく自己紹介した。

「どうした?稜真…悩みゴトか?」

「別に何も…お前が産業医なら…失礼するよ」

俺は部屋には入らず、ドアを閉めようとした。

「偽装結婚」

柚希さんの呟いた言葉に驚愕した。

「どうしてお前が…!!?」

「座れよ」

柚希さんは顎を軽く動かし、俺を引き止めた。

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