偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~
濱部部長に女性として見て貰っても、私には他の女子社員のような可愛い反応は出来ないけど。

「熱燗でいいか?」

「はい」

「俺のお勧めはどて焼きだけど…どうだ?」

「構いません。部長にお任せします」

「なら、任せろ」

部長は適当にメニューを頼んだ。

熱燗でカンパイ。

湯気で私の眼鏡が曇った。私は眼鏡を外してコートのポケットに忍ばせる。

「えっ?」

部長は私の顔をジッと見つめた。


「どうしました?濱部部長」

「地道お前…眼鏡ない方がいい。綺麗だよ」

「…そんなコト言っても…何も出ませんよ。部長」

「マジでクールだな。少しは喜べよ」

部長は息を吹きかけながら熱燗を喉を通す。

「あったかい」



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