偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~

稜真side-

奈那子とシたのは覚えているが、どんな風にそうなってしまったかのは覚えていない。

多分…酔った勢いで強引にHに持ち込んだと思う・・・

奈那子とどんな顔しして会えばいいのか…悩み、とりあえずシャワーを浴びて開口一番を考える。

気まずい雰囲気が漂うが、お互いに昨日の夜のコトには触れなかった。


――――――俺はどうして奈那子に嫌われるようなコトばかりするんだろう・・・


「稜真さんの口に合いませんか?」

「あ、いや・・・」

俺は折角作ってくれた奈那子の朝食を食べずに考えゴトばかりしていた。

「なら、いいですけど」

奈那子はトーストを齧り、息を吹きかけながら温かいコーヒーを啜る。




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