偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~
「あ、そう言えば…父さんから今夜ヒマならウチに来いと言うメールを貰った」

「そうなんですか・・・」

「お前は予定あるか?奈那子」

「いいえ…でも、今日は引っ越しの荷物の整理をしようと思っています」

「荷物の整理なんて…明日でもいいだろ?」

「そうですね・・・」

「父さんの忙しい人だ。ウチに居るなんて珍しいなぁー」

「私…どんな服着て行けばいいですか?あ…手土産も必要ですか?」

「別に…何も要らないよ」

父さんの誘いのメールで俺達の間に漂っていた気まずい雰囲気が無くなった。

奈那子はウィンナーを口に運びながら考え込む。

俺はひと安心で胸を撫で下ろし、父さんに感謝した。

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