偽装シンデレラ～キスの続きはオフィスの外で～

「稜真お前は結婚しても変わらないな…」

「辰真さん…奈那子さんも居るコトだし…稜真のコトを叱らないで下さい」

「叱ってなどいない。俺は注意をしているんだ」

「あ、あの…濱部社長の秘書の件…大変有り難いお話ですが…」

「！？辰真さん？奈那子さんは確か…稜真の・・・」

「あ、いや・・・」
母さんは寝耳に水の話だったらしく、父さんを訝しげに見つめて詰った。

「何だ？奈那子知ってたのか…」

「稜真さん、知っていたんですか？？知っているなら…私に話してくださいよ」

「誰から訊いたんだ？」

「栗原さんです」

「柾貴からか…俺は婆ちゃんに口止めされていたし…」


「…大体…仕事にはならないだろ？稜真なんて…絶対に公私混同して仕事なんて出来ないはずだ。俺は稜真のコトを考えて…その…何だ…奈那子さんを・・・」

「辰真さんだって…仕事にならないと思いますけど…」

「ウチは永遠君が居るし…大丈夫だ」

「稜真だって柾貴君が居ます…」