偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「私と居ても楽しくないでしょ?」

「そんなコトないよ…眼鏡なしの君を見れて得した気分だ」

「え、あ・・・」

部長お得意の軽めの冗談だろう。

「部長は本当に口が軽いですね・・・」

「君はそんな風にみているんだ。ショックだな」

部長は参ったように後ろ髪を掻いて私を寂しげに見つめる。


今夜の部長は私に妙に絡んで来た。

でも、その絡み方は社内と違う。

彼の言動は私を口説いているようだった。


「部長、話って何ですか?」

「話か・・・地道って今…交際している人いるの?」

「な、な何ですか突然・・・!?」

「初めて見たよ。その慌てた顔」

部長は不遜な微笑を湛えて私の慌てる様子を見つめた。
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