偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
《14》社長就任
奈那子side-
1月があっという間に過ぎて…2月に入った。
稜真さんの社長就任は来週の株主総会で正式に美古会長の口から発表される手筈となった。
私は濱部社長に直訴したおかげで、稜真さんの社長秘書となる。
幹部フロアではずっと会議室となっていた部屋が新しい社長室にリフォームされた。
「開けますよ」
栗原さんが鍵穴にキーを差し込んで大きなブラウンの両扉を開く。
3人揃ってリフォームされた社長を見て瞳を見開き、驚いた。
花柄の壁紙に特注と思われる赤いハートのプレジデントデスク。部屋全体が乙女チックな仕様になっていた。
まるで女子高生のような部屋。
私達は呆気にとられた。
「柾貴…俺達ここで仕事するのか?」
「会長に文句を言えば…倍返し…そうだろ?稜真」
さすが秘書室の室長。
美古会長のコトは良く知っている。
「まあな。父さんでも…婆ちゃんの口には勝てない」
「美古会長は濱部家最高権力者だ」
「そうだな・・・」
「入るぞ」
栗原さんが眼鏡を弄りながら先陣を切った。
稜真さんの社長就任は来週の株主総会で正式に美古会長の口から発表される手筈となった。
私は濱部社長に直訴したおかげで、稜真さんの社長秘書となる。
幹部フロアではずっと会議室となっていた部屋が新しい社長室にリフォームされた。
「開けますよ」
栗原さんが鍵穴にキーを差し込んで大きなブラウンの両扉を開く。
3人揃ってリフォームされた社長を見て瞳を見開き、驚いた。
花柄の壁紙に特注と思われる赤いハートのプレジデントデスク。部屋全体が乙女チックな仕様になっていた。
まるで女子高生のような部屋。
私達は呆気にとられた。
「柾貴…俺達ここで仕事するのか?」
「会長に文句を言えば…倍返し…そうだろ?稜真」
さすが秘書室の室長。
美古会長のコトは良く知っている。
「まあな。父さんでも…婆ちゃんの口には勝てない」
「美古会長は濱部家最高権力者だ」
「そうだな・・・」
「入るぞ」
栗原さんが眼鏡を弄りながら先陣を切った。