偽装シンデレラ~キスの続きはオフィスの外で~
『関係ない』

確かにそうだ…俺達は夫婦でも、恋人でもない。
唯の同居人。


奈那子の言う通りだ。

俺は後腐れなく、別れられるのを前提に奈那子を選んだ。

「お前…柚希さんの部屋に泊まったんだろ?」

奈那子に関係無いと言われながらも言葉を続けた。

「もしそれが真実なら…稜真さんはどうするつもりですか?」

「どうするって…別に…」

柚希さんと奈那子はーーー・・・

「何で…柚希さんなんだ・・・」

俺は奈那子に肩を掴んで、自分の方にカラダを向かせた。


「稜真さん・・・」

奈那子のコトを考えると苦しいし、しんどい…重苦しい感情がばかりが心を独占する。

「お前と居ると疲れる…」

「それが稜真さんの本音ですか?」


「お前だってそうなんだろ?」







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