偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「元はと言えば…栗原さんが私を結婚相手に推薦するから」

「…だって稜真が君のコトスキなんだもん」

「濱部部長が私を?有り得ません」

濱部部長の周囲には常に私よりも可愛い女子社員達が沢山群がっていた。

「じゃどうして稜真は君に地味子と言うあだ名を付けたの?」

「彼は私をからかって楽しんでいるだけですよ」

私は黒縁の眼鏡を弄りながら栗原さんに返した。


「まぁ―君は稜真のコト何とも思っていなさそうだな」

「同期の中では出世頭ですし、仕事は出来ますし、尊敬はしていますよ」

「尊敬か…稜真にはそう伝えておくよ」

「余計なコトは言わないで下さい。栗原さん」

「着いたな」


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