偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
《5》地味子の秘密
奈那子side-
清和会総合病院。
日本の心臓外科医では神の腕を持つと言われる高木隼介(タカギシュンスケ)医師が院長を務めている。
私の妹・弥英子(ヤエコ)が入院していた。弥英子と私の年の差は13歳。私が14歳の時に生まれた。
生まれながらにして先天性の心臓病で手術と入退院を繰り返す。
父は7年前に心筋梗塞で急死。
私達の家族の生活は一転した。
父は弾力性、形状記憶の特徴を持つパイプや医療機器などで幅広く使用されるステンレス製のパイプを製造する金属加工会社を営んでいた。
会社自体は小さな町工場だった。
父の急死で多額の借金が発覚して、倒産してしまった。
借金は父の保険金と自宅を売却して支払った。
私達は住んでいた家を失い、今は賃貸のアパート暮らし。
カラダの弱い母に代わり、私が大黒柱となって給料の全てを生活費にと渡していた。
しかし、弥英子の入院費用で毎月火の車だった。
日本の心臓外科医では神の腕を持つと言われる高木隼介(タカギシュンスケ)医師が院長を務めている。
私の妹・弥英子(ヤエコ)が入院していた。弥英子と私の年の差は13歳。私が14歳の時に生まれた。
生まれながらにして先天性の心臓病で手術と入退院を繰り返す。
父は7年前に心筋梗塞で急死。
私達の家族の生活は一転した。
父は弾力性、形状記憶の特徴を持つパイプや医療機器などで幅広く使用されるステンレス製のパイプを製造する金属加工会社を営んでいた。
会社自体は小さな町工場だった。
父の急死で多額の借金が発覚して、倒産してしまった。
借金は父の保険金と自宅を売却して支払った。
私達は住んでいた家を失い、今は賃貸のアパート暮らし。
カラダの弱い母に代わり、私が大黒柱となって給料の全てを生活費にと渡していた。
しかし、弥英子の入院費用で毎月火の車だった。