偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「相手は誰?」

「誰って…」

相馬先生のコトだ。濱部部長とはきっと知り合いだろう。

「会社の人って訊いたけど…」

「はい、会社の人です」

「ふうん…まぁ―相手は母さんに訊けば、判るか・・・」

「どうぞ、相馬社長」

私はコースターに水割りのグラスを乗せてそっと相馬先生の前に置いた。

「カノンちゃんが結婚ね。私に隠してるなんて水臭いわよ」

「申し訳有りません。ママ」

「私も相馬先生と同じで気になるわね…」

ママも私に好奇な色の視線を送った。

「でも、私はカノンちゃんの結婚心から祝福するわ。相馬先生は?」

「俺も…まぁーおめでとう」

「何だか相馬先生…寂しそうね。やっぱり相馬先生…カノンちゃんに惚れてた?」

「ママっ!!?」


「少しだけ…いいなぁとは思っていました」

「そ、相馬先生!!?」

「でも、俺も心から祝福するよ。カノンちゃんの結婚お祝いにボトル1本入れようかな?」






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