偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「父さんが奈那子さんに対してよそよそしいのは…澪生叔父さんが描いた大人になった彩名の肖像画に顔が似ているからだ」
兄貴はハーブとバナナの皮で包み焼きされた牛フィレ肉を頬張りながら俺に衝撃の言葉を告げた。
「奈那子が姉貴に似てる??」
「奈那子さんに初めて…会った時…どこかで会ったような気がした。他人の気がしなかったんだ。父さんの書斎に入って気づいた。奈那子さんは彩名に似ていると」
「俺は姉貴に似てるなんて…全然思ってなかった」
「そうか・・・」
「稜真はトーマに似てるし、奈那子さんは彩ちゃんに似てる…二人が濱部家に帰って来たようで嬉しいわね」
「彩名さんって誰ですか?稜真さん」
「俺の妹で稜真にとっては姉貴。生まれつき心臓が弱くて9歳で亡くなってしまった」
兄貴は何も知らない奈那子に説明した。
事実は俺が殺したようなもんだが、兄貴は俺に気遣い詳しい死因は言わなかった。
「私の妹と同じなんですね」
「あら、奈那子さんの妹さんも心臓の病を患ってるの?」
今まで、話を訊くだけの母さんが口を開く。
兄貴はハーブとバナナの皮で包み焼きされた牛フィレ肉を頬張りながら俺に衝撃の言葉を告げた。
「奈那子が姉貴に似てる??」
「奈那子さんに初めて…会った時…どこかで会ったような気がした。他人の気がしなかったんだ。父さんの書斎に入って気づいた。奈那子さんは彩名に似ていると」
「俺は姉貴に似てるなんて…全然思ってなかった」
「そうか・・・」
「稜真はトーマに似てるし、奈那子さんは彩ちゃんに似てる…二人が濱部家に帰って来たようで嬉しいわね」
「彩名さんって誰ですか?稜真さん」
「俺の妹で稜真にとっては姉貴。生まれつき心臓が弱くて9歳で亡くなってしまった」
兄貴は何も知らない奈那子に説明した。
事実は俺が殺したようなもんだが、兄貴は俺に気遣い詳しい死因は言わなかった。
「私の妹と同じなんですね」
「あら、奈那子さんの妹さんも心臓の病を患ってるの?」
今まで、話を訊くだけの母さんが口を開く。