偽装シンデレラ~続きはオフィスの外で~
「待ってたよ。奈那子ちゃん」

拓真さんのエロい視線が気になったが、稜真さんは私を一瞥すると素っ気なく生ハムを口に運んだ。

ショップにはビキニしかなく、お目当てのワンピース水着はなかった。
私は渋々、露出の少なそうな花柄のバンドゥビキニを購入し着てみた。

稜真さんは無反応。

カラダの線が判るビキニ姿なのに、私って女としての魅力に欠けているのか?


「ほら、座って」

私は小陽さんに背中を押されて稜真さんの隣に座る。

稜真さんも流行の青いボタニカル柄のハーフパンツ姿。
上半身には水色のパーカーを羽織っていた。

首許には細いゴールドのネックレスが光っている。

彼のパーカーから覗かせる筋肉質な胸板に心臓が騒ぐ。


「可愛い水着だな。似合ってるよ。奈那子ちゃん」

「拓真さん…Hな目で見ないの」

「うるさいぞ。小陽」

拓真さんはシックな黒のハーフパンツ。小陽さんは白いロングストラップクロスのビキニ。
二人は対照的な色合いの水着姿。

小陽さんは細い割に胸にボリュームがあった。

拓真さんが立ち上がって端に纏められていた白いカーテンを広げて個室のようにした。



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