Still...

私は準備を済ませて
一階に降りた。

リビングにはお母さんが
すでにいて、朝ごはんを
作ってくれていた。

「優衣、おはよう。」
基本穏やかなお母さんは
その優しい声で
朝の挨拶をした。

「おはよう。
今日は何時に帰ってくるの?」

お母さんは、
お父さんと離婚してから
女手一つ、
看護師をしながら
私を育ててくれている。

「今日は遅いから
先に食べておいてね。」

一人でなにかするという
シチュエーションは
もう慣れてしまった。

もちろん一人で食事する事も

昔は一人でいるのが
嫌で嫌でしかたがなかったのに…