悪魔の諸事情。

そんな感じで着いた中澤家で、おれはいつの間にか眠ってしまっていたらしい。

深夜2時。

おれはあの悪魔委員会委員に、ゆらりゆらりと揺すられ、目を覚ました。


「起きろ、出発だ。」

耳もとで囁かれ、思わず背筋に悪寒が走る。

ふっと周りを見てみたが、……柚美の姿が、ない。


「柚美……、柚美は?」

「笹木柚美は、すでに出発した。おそらく向こうで会えるだろう。

お前が急げばな!」


それを聞いて、おれは即刻飛び起きて、凄いスピードで出発の準備を終え、1分と経たないうちに、天使協会へ行く用意は終わっていた。



「じゃあ、行くぞ」

悪魔委員会委員は、おれを何かのカプセルに入れて、おれの視界は真っ暗になって、それから何も分からなくて、

やがて天使協会入り口に来た。


< 19 / 34 >

この作品をシェア

pagetop