お堅い男子は好きですか?~二人の幼なじみと甘々な恋~
今は全校生徒講堂にいるはずだ。なぜ馨はここにいるんだろうか…?
「俺は…ちょっとね。雪菜ちゃんはなんでここに?羽鳥が探してるんじゃ?まあ、なぜここに迷い混んだのかは察しはつくけど。」
馨と、雪菜と、羽鳥は三人、幼馴染みだ。
雪菜が方向音痴でここについたと言うことも粗方(あらかた)察しがつくのだろう。
「きっと、、お察しの通りです…
トリはきっと今講堂で先生方の長話でも聞いてるんじゃないですかね??」
あはは、と渇いた笑みを浮かべる。
「ここはね、俺のお気に入りの場所なんだ」
「へ?」
馨は、空を見上げてポツリと話す。
「弓道で、嫌なことがあったり、スランプに陥ったりした時とか、テストで悪い点を取った時にとか、ここに来るんだ」
自嘲気味に馨はふっと笑う。
「馨先輩…」
馨の隣に、ちょこんと座る。
「あとはね…好きな子と上手くいかないんじゃないかって思ったりした時にも、来るよ。」