お堅い男子は好きですか?~二人の幼なじみと甘々な恋~


向かったはいいものの、数分後。




――――――雪菜が何を言っても、羽鳥の予想は的中する。


(ああ、ここどこ…)




雪菜は見事に、迷っていた。


あたりを見ると、同じ生徒らしき人は全く見かけない。



普通学校にこんな人気(ひとけ)のない場所はない、と誰もが思うほど人気のない場所だ。


今頃、生徒たちは出席をとって、講堂に集められ、校長先生や教頭の、長々で永遠に続くとも思えるような話を聞いていることだろう。



(トリも今は、集会へ行ってるよね…)
探してなんかないよね、と考えていたところで、雪菜は思った。



(私って、すぐさま羽鳥に頼ろうとするよなあ、もう高校二年なんだし、ちゃんとしなくっちゃ)

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